あがり症を向精神薬で克服

考え方を変えてあがり症を克服する

あがり症を克服するためには、その人の考え方自体を変えていく必要もあります。
ものの見方を変える訓練は認知療法とも呼ばれ、あがり症の克服に有効な訓練法であると言われています。
この訓練は、あがってしまうという社会不安を感じる人の認知、つまりものの見方を改善する訓練です。

あがり症の原因は、他人の評価を必要以上に恐れるところにあります。
例えば「店のレジで商品を購入する」とか「マンションの住人とエレベータ内で雑談を交わす」などの行動があります。
他の人にとっては、ごく当たり前の行動であっても、あがり症の人達にとっては緊張してしまう行動であるようです。
あがり症という社会不安を抱え込んでしまっている人は、こんな時でさえ他人に評価されていると感じてしまうのです。
加えて、あがり症の人は苦手な状況に置かれた時の自分の不自然な行動や消極的な考え方、身体反応などにも過剰に意識を集中させてしまうようです。
手が震えていることを気づかれたらどうしようとか、自分の考え方を見透かされたらどうしようなどと考えてしまうのです。

しかし、ほとんどの場合、これらはあがり症の人が勝手に思い込んでいることに過ぎません。
認知療法ではこうした思い込みを改善して修正する目的で訓練していきます。

あがり症の人は悩ませているものは、物自体ではなく、物事の考え方にあるのです。
そのため、あがり症を克服するためには、物事の考え方を変えなくてはなりません。

あがり症を認知療法で克服する(その1)

あがり症を認知療法で克服していく場合、どのような順序で進めていけばいいのでしょうか。
認知療法を行う場合、そのプロセスは大きく分けて3つになります。
3つの段階に分けてあがり症を克服していきます。

第一段階では、あがってしまうという状況において感じたことをメモすることです。
あがり症の人の思考は大きくわけて3つの傾向にあるといわれています。
まず、自分自身に対する思い込みです。
これは発汗や赤面、手の震えなどの身体反応や、気の利いたことが言えないとか教養が無いなどの欠点を他人に気づかれてしまうという思い込みです。
そして他人の評価に対する思い込みです。
自分の欠点や身体反応が気づかれた結果、他人は自分のことを低く評価してしまうだろうという思い込みです。
最後は他人の反応に対する思い込みです。
他人が自分のことを低く評価したことにより、自分にとって不都合な行動をとるのではないか、という思い込みです。
例えば、自分が上手に答えられない質問を、あえてしてくるだろうというように考えてしまうことです。

第二段階では、これらの思い込みについて、ひとつひとつ検証していく作業に入ります。
あがり症の人は、客観的な事実と自分の思い込みを取り違えてしまうことが多いようです。
自分が不安に感じているのだから、相手も「私が不安に感じている」ことを気づいているはずだ、などと勝手に思い込んでしまうのです。
それは客観的な事実ではありませんが、あがり症の人は、その状況になると勝手に思い込む傾向にあるようです。

あがり症を認知療法で克服する(その2)

認知療法であがり症を克服する場合の第三段階は、スキーマを明らかにして、それを修正することになります。
ここで言う「スキーマ」とは、その人の持つ絶対的な信念みたいなもので「〜でなければならない」などの考え方を指します。
つまり、自らの行動に完璧さを求めたり、自らを厳しく律したりする考えかたのことです。

あがり症の人は、ある状況に置かれると心の中に潜んでいたスキーマが急激に活動を始めます。
そして、緊張してしまうような強い不安を感じてしまうのです。
あがり症の本人はスキーマの存在に気づいていないことが多いようですが、あがり症の人には確かにスキーマが存在するようです。

例えば「自分自身のことは完璧にコントロールすべきで、人前で弱みを見せてはいけない」というスキーマを持っているとします。
この考え方を修正して、あがり症を克服していくのです。
どのように修正していけばいいのでしょうか。

例えば「どんな状況でも、常に完璧に自分自身をコントロールすることは不可能である」と考え方し修正してみてはどうでしょうか。
また、「多くの人は、他人の少々の欠点や弱点には寛容でいてくれるはずだ」と考えてみてもいいでしょう。
「人前で自分の殻に閉じこもるより、失敗しても自分のことをオープンにするほうがよっぽどいい」と考えられるようになれば、あがり症か克服されたのも同じです。

絶対的信念であるスキーマを修正していくには時間がかかると思います。
しかし、あがり症を克服するためには長い時間がかかるものですので、気長に取り組みましょう。

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